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プロフィール

Author:臥蛇
家族や沖縄、社会学や身の回りの現象に関して、日々悶々と考えつつ生きてます。

このブログを読んでくださるのは歓迎ですが、つらつら取り留めのない文章を書き連ねているだけのことが多く、読後に食傷感・後味の悪さを覚えることがあります。
それに関しては一切責任を負いませんので、ご了承ください。

また、ときどき大げさに自分のことを書くこともありますが、
あまり気にしないで、安心してお読みください。

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「「偽装認知の危険あり」 国籍法改正案に反対の議連結成」@ MSN産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/081117/stt0811172215005-n1.htm
2008.11.17 22:14

 未婚の日本人の父と外国人の母の間に生まれ、出生後に認知された子が日本国籍を取得する際、その要件から「婚姻」を外すことを柱とした国籍法改正案に反対する有志議員が17日、「国籍法改正案を検証する会合に賛同する議員の会」(発起人代表・平沼赳夫元経済産業相)を結成した。この改正案は偽装認知による国籍売買を招く恐れがあるとして、18日の衆院法務委員会での採決の延期を求めることを決議した。
 現行国籍法で、出生後の認知のための要件となっている「父母の婚姻」は、6月に最高裁判決で違憲とされた。このため、政府は改正案を今月4日に閣議決定。自民、民主両党の合意により、18日の衆院本会議で可決される見通しだ。

 会合には議員本人14人を含む38人が出席。平沼氏が「男性が証拠もなく認知をすると日本国籍が獲得できる、むちゃくちゃな歯止めのない法律だ」と指摘した。出席者からDNA鑑定義務化や偽装認知の罰則強化を求める声が相次いだ。

 だが、自民党の村田吉隆国対筆頭副委員長は17日の記者会見で「自民党として党内手続きで了承している。(反対論は)トゥー・レイト(遅すぎる)だ」と応じない考えを示した。

+++++++++++

「国籍法改正案審議入り 不正認知横行の懸念も」@同上
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/081115/stt0811150054000-n1.htm
2008.11.15 00:53

 未婚の日本人の父と外国人の母の間に生まれ、出生後に認知された子の日本国籍取得要件から「婚姻」を外す国籍法改正案は14日、衆院法務委員会で趣旨説明が行われ、審議入りした。自民、民主両党は同法案を30日の会期末までに成立させる方針で合意し、18日の衆院法務委で可決後、同日の本会議で賛成多数で衆院を通過する見通しだ。だが、偽装認知などダークビジネスの温床になるとの懸念が出ている。(阿比留瑠比)
 「最高裁に現状は違憲だといわれたから改正案を出した。それでどうなるかは、法律が施行されないと分からない。犯罪者はいろんな方法を考えるから…」

 政府筋はこう述べ、法案の危うさを暗に認める。

 現行国籍法は、未婚の日本人男性と外国人女性の間に生まれた子供(婚外子、20歳未満)が出生前に認知されなかった場合、国籍取得には「出生後の認知」と「父母の婚姻」を要件としている。ところが今年6月、この婚姻要件が最高裁判決で違憲とされ、「違憲状態を一刻も早く解消したい」(森英介法相)として改正案がつくられた。

 改正案は、両親が結婚していなくても出生後に父親が認知すれば 、届け出によって日本国籍を取得できるようにした。また、虚偽の届け出には罰則(1年以下の懲役または20万円以下の罰金)を新設した。

 改正案は今月4日に閣議決定されたが、次期衆院選の準備に忙しかった衆院議員らにとって、「ほとんどの人が法案の中身を知らない」(自民党議員)まま手続きが進んだという。

 しかし、最近、保守系議員らから「生活に困った日本人男性と、子供に日本国籍を取得させたい外国人女性を対象とした不正認知の斡旋(あっせん)ビジネスが横行する」「罰則が緩い」−との批判が強まってきた。

 自民党の国会議員32人は14日、衆院の山本幸三法務委員長らに対し、「国民の不安が払拭(ふっしょく)されるまで、徹底的な審議を求める」として慎重審議を申し入れた。また超党派の有志議員らも、17日に国会内で緊急集会を開き、同法案の問題点を検証することを決めた。

 国会図書館によるとドイツでは1998年、父親の認知と母親の同意だけで国籍を取得できるようにしたが、これが悪用された。滞在許可期限が切れた外国人女性が、ドイツ国籍のホームレスにカネを払い、自分の子供を認知してもらってドイツ国籍を取得させ、それにより、自分のドイツ滞在も可能にする−などの事例がみられた。

 このため今年3月、父子間に社会的・家族的関係がないのに認知によって子や母親の入国・滞在が認められているケースに限り、認知無効を求める権利が、管轄官庁に与えられた。


◇【用語解説】国籍法
 国籍法は日本国籍の取得、喪失などについて定めた法律で、日本人と外国人の間の子供について(1)出生前に父母が結婚(2)母が日本人(3)未婚の日本人の父が出生前に認知−の条件で、国籍取得を認めている。一方、最高裁大法廷は今年6月4日、「父母の結婚」を国籍取得要件とした国籍法の規定は、法の下の平等を定めた憲法に違反する合理的理由のない差別だとして違憲とする初判断を示した。15人の裁判官のうち9人の多数意見で、3人が違憲状態にあるとの意見を示し、合憲と判断したのは3人だった。

++++++++++

「国籍法改正問題で慎重審議を申し入れ 有志議員32人」@同上
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/081114/stt0811142028003-n1.htm
2008.11.14 20:27

 国籍法改正案への懸念の広がりを受け、自民党の赤池誠章衆院議員ら有志議員32人は14日、衆院の山本幸三法務委員長らに対し、「国民の不安が払拭(ふっしょく)されるまで、徹底的な審議を求める」などとして慎重審議を申し入れた。また超党派の有志議員らも、17日に国会内で緊急集会を開き、同法案の問題点を検証することを決めた



この法案に反対しているオヤジ議員たちの気が知れない。
だって、今までの無責任日本人男たちを野放しにしておきながら、
「偽装認知」を恐れているんだから。ちゃんちゃらおかしい。

むしろ、偽装認知までする日本人男性は、とても良心的である。
だって考えてみてほしい。
自分の子供でもないのに、自分の子供だと認知申請し、自分の戸籍に載せるのだから。
今、自分の子供でも、認知しないで逃げ回っている日本人男は、うようよいるはずだ。
(母親の判断で、認知を求めないということもあるだろうけど。
でもその場合は、母親が日本国籍の場合が多いはずだ。)

公文書偽装で、偽装認知した彼と子どもの母親は罰せられる。
しかし、実際にこう考えている非婚の母は多いと思う。(外国人の非婚の母に限らず。)
「この子の本当の父親にではなく、今付き合っているこの優しい彼に、子どもの父親になってほしい。」と。
それでも偽装認知に踏み込まないのは、子どものためを思うからである。
認知は取り消しが効かないのだから。

子どもが国籍を持っていたら、外国籍の母親でも、日本国内にいられる。
それの何が問題なのか?
確かに、「偽装認知」ビジネスが横行し、法外な値段で「偽装認知」をしてもらって借金を負った母親が不法就労させられる可能性が大いにある。
その場合は、それを「ビジネス」にする側が問題なのである。
そのビジネスが横行する抜け道を塞いでいくのが筋だろう。
この法案に反対するのは、実におかしい。

「すべての子どもは、平等に扱われる権利がある」という大原則の下では、
外国籍の母親をも守ることができる、素晴らしい法案ではないか。
「差別することで、お前を守っているんだ」などという欺瞞は、
いい加減やめてもらいたい。
本当に子どもの権利を守るならば、行政も、
子どもが日本国籍を取得できるようにするために、出生後の認知を認めるべきである。

この法案に加えて、以下の法案も通ってほしいと思う。
・認知した父親に、養育費を支払う責任を負わせること。
・戸籍を個人登録制へと移行すること。(婚姻後、男の籍に入るのなんてまっぴら。)
・法律・行政手続・社会システムなどによるあらゆる婚外子差別をなくすこと。

あと、偽装認知を防ぐために以下の提案。
・認知の際、必要であると判断されるなら、DNA鑑定を実施。もし偽装なら、偽装した側が鑑定費用を負担(その上で、公文書偽装で懲罰)。偽装でなければ、国が負担。(約10万円だったけ?)


ちょっと気になるのは、この法案が成立したら、日本国籍を取得できるかできないかという点で、
認知された子どもとされてない子どもとの間の差別が、今度は起きるのではないか、ということ。
(現に起きているけど。)

それで、画期的だな、と思うのが、
オランプ・ド・グージュが、フランス革命期の「人および市民の権利宣言」(通称:人権宣言)のパロディとして1791年に作成した、「女性および女性市民の権利宣言」の第11条。
[辻村 1997:305]

「女性および女性市民の権利宣言」第11条
 思想および意見の自由な伝達は、女性の最も貴重な権利の一つである。それは、この自由が、子どもと父親の嫡出関係を確保するからである。したがって、すべての女性市民は、法律によって定められた場合にその自由の濫用について責任を負うほかは、野蛮な偏見が真実を偽らせることのないように、自由に自分が貴方の子の母親であると言うことができる

(下線強調は私)

というわけで、男の認知もへったくれもない。
女性が、出生届を出すときに、「この子の父親は○○です」と届け出る権利を認めればよい。
父親の届け出など要らない。
それだけの話。
行政がすべきことは、
「あなたの子どもが、あなたの戸籍に入りましたよー。確認してくださいー。」
と、男性に通知することのみ。
男性に異存がなければ、それでよし。
「え!?聞いてないけど?」と男性が言うのであれば、DNA鑑定でも何でもして、裁判で争えばよい。
これなら、偽装認知のビジネスチャンスを根本から抹殺できる。
だって、認知が、もともと女性が持ってない権利だから売買の対象になるんであって、
持っているものだったら、わざわざ女性が買わないでしょ。

というわけで、
グージュの「女性および女性市民の権利宣言」第11条を、
新たな法案として、提案いたします。



<引用文献>
辻村みよ子, 1997『女性と人権:歴史と理論から学ぶ』日本評論社.
女性と人権―歴史と理論から学ぶ女性と人権―歴史と理論から学ぶ
(1997/12)
辻村 みよ子

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ちなみに、グージュの「女性および女性市民の権利宣言」第11条のもととなっているのが、「人および市民の権利宣言」の第11条。

「人および市民の権利宣言」第11条
思想および意見の自由な伝達は、人の最も貴重な権利の一つである。したがって、すべての市民は、法律によって定められた場合にその自由の濫用について責任を負うほかは、自由に、話し、書き、印刷することができる。

[辻村 1997:305]

グージュは、1791年という早い時期から、「人および市民の権利宣言」における「人・市民」が、「男性・男性市民」しか想定していないことを見抜き、糾弾していた。



【追記】
私は当初、この問題は、
「国籍法改正反対派」が、単なる「偽装認知というダークビジネスの横行」を危惧しているものだと思っていた。
しかし、まったく別のことが危惧されていた。
「偽装認知というビジネス」ではなく、
「(偽装)認知の結果起きること」が問題だったらしい。
もちろんそれは、「外国人の氾濫」→「日本の破綻」(ネット右翼の言葉を借りれば)だ。

今回の国籍法改正は、おそらくとても「重い」課題を私たちにつきつけてくるような気がする。
あまりにも、「国籍法改正反対」を叫ぶ声が大きすぎる。
差別的発言の横行、国家に忠誠を誓わせようとする向き、
過剰なナショナリズムが、今表に出ようとしている。
「こんな日本国籍だったら要らないや」と思わせようとしているかのようだ。

創造された日本共同体。なのに、なぜこのようにこの共同体にしがみつき、
外のものを作り出し、攻撃しようとするのか。
「日本人だったら、国のために命を懸ける覚悟がなければいけない。
それがない人だったら、日本国籍を与えてはいけない。」
なんで?
じゃあ、生まれたときから日本国籍を持っている人は、
知らないうちにそんな契約を結ばされるわけ?
本人の同意もなく?
だったら、こんな日本国籍要らないや。

しかし、もう少し、踏ん張って問題に付き添いたい。
ナショナリストたちの土俵で問題を考えたくない。
「要らないや」で済まない人たちもいるからだ。

瑣末なあらさがしをして、法案可決をストップさせるのは、
保守派・バックラッシュ派の常套手段。
本当の問題は、もっと根が深い。
歴史修正主義や、フェミニズムに対するバックラッシュなど、
背後には、戦前と同じ臭いがする人たちがたくさん控えている。

恐ろしい世の中になってきた。
まずは、この問題も含めて、
「瑣末なあらさがし」を一つ一つ潰していくしかないと思う。



偽装認知を恐れている方々の反応を見ていて思ったこと。

「日本を良く言っているのか悪く言っているのかわかんない」

そんなに、偽装認知をしそうな男たちはたくさんいるのか?
自分の戸籍に、お金で他人の子どもを記載することを同意する男がたくさんいる、
と想定している時点で、
「日本という国はおしまい」なのではないでしょうか。

(注:私は、愛国心などこれっぽっちもありませんから、
   こんな形で、日本の行く末を案じたりしません。
   偽装認知が増えたって、痛くもかゆくもないし、
   父親が選べるようになったら、最高だね、と思っているぐらい。
   私が案じているのは、
   「こんな風に偽装認知を恐れている国にいて、私や私の家族は大丈夫か」ということ。)
   
外国人女性との間に生まれた子どもに限らず、
日本人女性との間に生まれた子どもを認知しない日本人男性なんて、
ざらにいるわけです。
なのに一方で、金を握らされたら、自分の戸籍に他人の子どもを載せる日本人男もいる、
って言いたい輩が多いらしい。
これじゃあ、
「日本の男はこれだけダメになりました」
「日本の国籍の扱いなんてこんなもんです」
と、自分から宣言しているようなもんじゃん。
(実際そうなのかも。だから、「日本の行く末を案じている」のかもしれない。)

偽装認知がそんなに怖いんだったら、
スウェーデンみたいに、
「生まれてくる子どもには必ず父親がいる(認知されている)」状態にすることを目指して、
出生後の認知を認めるようにしたらいいんじゃないでしょうかね。
そしたら、偽装認知の危険性なんて、これから生まれてくる子にはあり得ない。
子どもたちは、全員認知されているか、外国籍を持っていることになるから。
偽装認知を恐れ、「国の行く末を案じている」方々の心配は払拭されると思いますが。
(繰り返しになるが、一番いいのは、
「女性に、子どもの父親を名指す権利」を付与することである。)

心配なのは、国籍法が改正されて、出生後の認知を受けた子どもたちが、
「偽装認知ではないか」という疑いをかけられるのではないか、ということ。
それでも、出生後の認知を受けられ、無国籍から脱することができる子供たちは、まだいい。

国籍法が改正されても、日本人男性が認知しないことには、
無国籍の子どもたちは、日本国籍を付与されない。
ということは、国籍法改正後、無国籍の子どもたちの数が一向に減らない場合、
「子どもたちを認知しない日本人男がうようよいる」ということを証明してしまう。
さらに、「偽装認知の可能性がある」=「それほどダメな日本人男がたくさんいる」ことまで
証明することにもなっては、
そりゃまあ、日本人男性、この法改正案が通ったら、分が悪くなる、というわけですね。

まあ、ここまで「日本人男性の立場が危うくなる」国籍法改正案、ということが露呈しては、
この法改正案に反対すること自体、
「日本人男性はここまでダメなんですぅ」と言っているようなものなので、
国籍法が改正されてもされなくても、
「日本人男性はダメ」なままな可能性がありますな。

というわけで、この問題は、「日本人男性」の問題です
この議論をいかに乗り切るか。
日本人男性の正念場だと言えるでしょう。

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